『ロバのおうじ』

有名なグリム童話の絵本化です。

ロバのおうじ』(M.ジーン・クレイグ再話、バーバラ・クーニー絵、もきかずこ訳/ほるぷ出版刊)

ロバのおうじ―グリム童話よりロバのおうじ―グリム童話より
バーバラ・クーニー

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ロバのおうじ』はグリム童話の中でも大好きなお話なんです。
異常な姿で苦労するけれども、最後は本来の美しい姿が顕れてハッピーエンドみたいなお話は、一つのパターンみたいになっていますが好きなんです。
みにくいあひるのこ」とか「はちかぶりひめ」とか…。

ロバの姿の主人公は、両親や城の者に疎まれ蔑まれますが、個人的にはロバはかわいいと思います。


直立歩行する姿なんかもう、かわいくてたまりません。


いや、もちろんロバの姿ってのは醜さの暗喩なんだってことはわかってはいるんですけれども。

でも、この絵がすごくかわいいんです。

ロマンチックな絵なんですが、シンプルで、装飾的すぎないところがいいですね。


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『雪女』 読み聞かせについて考える。

小泉八雲の『怪談』から「雪女」を読んでみました。

日本の民話「雪女」として、絵本になっているものもありますが。
シーズンなので、読み聞かせにということでしょうか、図書館の『雪女』の絵本は全て貸し出し中。

しかたなく『怪談−小泉八雲怪奇短編集』(平井呈一訳/偕成社文庫)を借りてきて読んでみました。

怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)
平井 呈一

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小泉八雲の『怪談』もいろいろな本が出ていますが。
元は欧米向けに英語で書かれたものを翻訳しているし、1904年初版だそうですし。
1904年というと、100年以上前ですね。

なんで、「雪女」なのかというと、
わけあって、小学校中学年向けに15分枠で読み聞かせする本を選定しなければいけなくて本を探していたのです。

というわけで、「雪女」を音読してみましたよ。
全て音読して18分でした。

15分枠では無理ですね。(^^;

でも、それよりも、ラストシーンで涙が出てしまうのでダメかもと思いました。

自分は涙腺ゆるいので、読み聞かせには向いていないなーとも思いました。

それにしても「読み聞かせ」ですが、読み聞かせは低学年まででいいんじゃないかという意見もあるようですが。

わたしも、自分の子供には、本を音読するのは疲れるから…といってあまり読み聞かせはしてあげず、文字を覚えたらもう自分で読みなさいといって放置していたのですが…。
今は少し反省しています。

読むチカラ」だけではなくて「聞くチカラ」も鍛える必要があるんじゃないかと思うようになりました。

母国語については「聞くチカラ」はだれでも当然十分に持っているはずと思いがちですが、いかがなものかと思います。
この「聞くチカラ」というのは、ヒアリング能力というよりも、集中して長い時間人の話を聞く、忍耐力とか集中力とかいったものに近いかもしれません。

そして、音と画像で情報を伝えるテレビの普及は「聞くチカラ」を低下させたと思います。

この「聞くチカラ」の低下が、いわゆる学級崩壊の一因になっているのかも。


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tag : 小泉八雲 怪談 雪女 読み聞かせ

『泣いた赤おに』 考えても考えても…

昨日は節分だったので、『泣いた赤おに』(浜田広介作、梶山俊夫絵/偕成社刊)を読みました。

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この話は、何度読んでも考えさせらせます。

まだ答は出ません。

でも、せっかく読んだので、まとまらないですが書いてみたいと思います。

有名なお話なので、あらすじの解説は省略します。


1.なぜ赤鬼は、青鬼のような親しい仲間がいながら、人間の仲間になりたいと思うのか。
2.青鬼は自分が悪者になって赤鬼が人間に好かれればいいと考えたようだが、青鬼のように暴れる鬼がいるということは、鬼全体の評価を貶めることにならないか。
3.最後の赤鬼の涙は何なのか。赤鬼は何を思ったのか。
4.その後赤鬼はどうなったのか。

1.については、ただ、自己満足のために人間と友達になりたかっただけではなく、鬼と人間が共存する社会を目指していたのだという解釈がされることもあるようです。
また、青鬼の行動は自己犠牲であるとか、そのような自己犠牲を強いる人間側の偏見について論じる向きもあるようです。
しかし、本当に鬼と人間の共存を望むのなら、2.のような理由から、赤鬼は青鬼の申し出には断固反対するべきだと思います。
こんなことを言うと、だからそういうのを偏見というのだとお叱りを受けそうですが。
わたしが、もし、暴れる鬼とそれを止める鬼の現場を見たならば、この絵本の村人のように暴れる鬼を止めた鬼を見直すかどうかは疑問です。
ただただ、鬼は怖いという思いを深めるかもしれません。

ただ、そのへんの赤鬼と青鬼のやりとりについては、青鬼が率先してこの計画を実行しており、赤鬼はあまり乗り気ではなかった様子が描かれています。
赤鬼の優柔不断も最後の涙の原因の一つではなかったかと思います。
結局赤鬼は涙を流すほど後悔していたのか。
しかし何を後悔したのか。
それともこの世の不条理に泣いたのか。
それとも、感情にまかせて泣いただけで、その後はケロリとして人間と楽しく暮らしたのか。
やはり、泣いて後悔し、青鬼を探す旅に出かけたのか。

このおはなし自体が不合理なんだと思います。
しかし、
不合理だからこそ、考えさせるおはなしになっているし、だからこそ名作なんだと思います。


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『げんきなマドレーヌ』 マドレーヌちゃんシリーズ

マドレーヌちゃん」のことを知ってはいたのですが、今まで読んだことがなかったのです。

げんきなマドレーヌ』(ルドウィッヒ・ベーメルマンス作、瀬田貞二訳/福音館書店刊)
げんきなマドレーヌ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)げんきなマドレーヌ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
Ludwig Bemelmans

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表紙がちょっと暗い感じなのは何故なんでしょうね。
最初に出版されたのが1939年だそうです。
ずいぶん昔なのですが、ちょうど第二次世界大戦が始まる前後なので、時代の不安な雰囲気が出ているのかも?なんて思います。

フランスのパリが舞台なので、フランスで描かれた絵本だとばっかり思っていたのですが、これはアメリカの絵本だったんですね。
以前、「カロリーヌ」シリーズをアメリカの絵本だと思い込んでいたのとは逆の現象です。

そもそも、「カロリーヌ」シリーズをアメリカの絵本だと思い込んだのは、「カロリーヌ」シリーズでカウボーイやインディアンが出てくるお話を読んだからであったようです。

フランス人がアメリカのことを描き、アメリカ人がフランスのことを描く。

げんきなマドレーヌ』が出版された当時のアメリカには、「花の都パリ」「芸術の都パリ」といわれたように、パリへの憧れがあったのかもしれませんね。


という小理屈は置いておいて、

マドレーヌちゃんは、グッズとかお人形とかをお店で見かけて知っていたのですが、『げんきなマドレーヌ』を読むと、ちょっと絵が違う感じが…。
と思ったら、ベーメルマンスさんのお孫さんが引き継いで、マドレーヌちゃんシリーズの絵本を描いていらっしゃるそうで。


げんきなマドレーヌ』は、ラフな感じの絵がいいですね。
脱力感があって。
でも、1939年当時、こういうラフな絵柄の絵本というのは画期的だったのかも。

内容は、12人の女の子がミス・クラベルと一緒に寄宿学校?で生活しているお話です。
マドレーヌちゃんが盲腸になってしまうのですが、盲腸って、子供にとっては、衝撃的な病気ですよねえ。
だれでもかかる可能性があるし、手術するし…。
子供たちの感情の共感とか不安感とか、そして頼りになるクラベル先生。
読むたびに子供の頃の記憶がふわふわと沸いてきそうな、そんな絵本だと感じました。

マドレーヌちゃん」シリーズの他の絵本も読んでみたくなりました。


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『イザベルと天使』 ラブリーな絵本です。

イザベルと天使』(ティエリー・マニエ作、ゲオルグ・ハレンスレーベン絵、石津ちひろ訳/金の星社刊)を読みました。

イザベルと天使イザベルと天使
ゲオルグ ハレンスレーベン

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だらだらと毎日を暮らしている夢見がちな豚の女の子イザベルは、美術館に通うのが大好き。
美術館の絵の中の天使に恋をしてしまうというおはなしです。

イザベルのキャラクターに親近感を感じてしまいます。
(^^;


作画のゲオルグ・ハレンスレーベンさんは、「リサとガスパール」シリーズの絵を描いた人です。

リサとガスパール」と同じく、脱力感おしゃれ感がある絵本です。
恋を描いた絵本なので、バレンタインシーズンにぴったりな絵本かも。

ちなみに、絵本に出てくる美術館は、ルーブル美術館だと思われます。
作中の美術館の絵や彫刻の元ネタについて調べてみるのも面白いので、美術に興味がある方にもオススメの絵本です。


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